不登校が長くなると、昼間は寝ていて夕方から起きだして活動する、昼夜逆転の生活になることがあります。
中学生以上の不登校の生徒に多く、無理にでも朝起こした方がいいのかと、対応に悩んでいる親も少なくありません。
どうして不登校の中学生が昼夜逆転の生活になりやすいのかと、規則正しい生活に戻すために、家庭ではどう対処したらいいのかについてまとめました。
目次
不登校の中学生、昼夜逆転生活になる一番の理由とは
不登校の中学生にとって、同じ年頃の子どもたちが学校へ行っている朝から夕方までの時間は、学校に行っていないことへの罪悪感を持ちやすい時間帯です。
特に朝は、「起きて支度をして学校へ行かなければいけないのに、行けない」という葛藤と戦わなければならないので、不登校の子どもにとって一番つらい時間といえます。
昼間は昼間で、中学生が外をうろうろすると目立ちますし、そうなると家に隠れるようにしていなければならないのも、息がつまるでしょう。
反対に、学校が終わる夕方から深夜までの時間帯が、一日のなかで一番ホッとできる時間なのです。
つまり、不登校の中学生が昼夜逆転の生活になってしまうのは、学校へ行かないことの罪悪感が一番の理由といえます。
昼夜逆転の生活になる子どもは、それだけ性格がまじめで、学校へ行けないことに悩んでいるのです。
昼夜逆転生活は直せる?家庭での対処法とは
では、昼夜逆転の生活になってしまった中学生を元の生活に戻すために、家庭ではどんなことに気を付ければいいのでしょうか。
学校へ行かないことを認めてあげる
昼夜逆転になって悩んでいる子どもは、家のなかでも居場所がないと感じている場合がほとんどです。
まずは、親が学校へ行かないことを認めて、家ではできるだけ罪悪感を感じないで過ごせるような状態にしてあげることが大事です。
強制ではない声掛けを
正常な生活のリズムを忘れないように、毎朝同じ時間に「おはよう」と声をかけることと、夜にも時々「今夜は早く休んだら?」といった声掛けをしてあげるようにします。
どちらも無理に起こしたり寝かせようとすることはありませんし、叱ったり強制的な言い方は逆効果です。
子どもの自主性にまかせる
家庭が安心できる居場所になって、本人の気持ちが落ち着いてくれば、いずれは子ども自身が昼夜逆転の生活のままではダメだと思うようになります。
子どもが自分自身で生活を変えようと決心するまで、親は子どもの自主性に任せて見守る姿勢でいます。
不登校の中学生、昼夜逆転生活の原因と家庭での対処法まとめ
昼夜逆転生活の原因
・同じ年頃の子どもたちが学校へ行っている朝から夕方までの時間は、学校に行っていないことへの罪悪感を持ちやすく、朝は特に辛い。
・学校が終わる夕方から深夜までの時間帯が、一日のなかで一番ホッとできる時間になるので、その時間に活動するようになる。
・不登校の中学生が朝に起きられずに昼夜逆転の生活になってしまうのは、学校へ行かないことの罪悪感が一番の理由。
家庭での対処法
・親が学校へ行かないことを認めて、家ではできるだけ罪悪感を感じないで過ごせるような状態にしてあげる。
・正常な生活のリズムを忘れないように、毎朝同じ時間に声掛けをしたり、夜にも時々早く休むように声掛けをする。
・叱ったり強制的な言い方は逆効果で、無理に起こしたり寝かせようとしない。
・子どもの気持ちが落ち着いて、自分自身で生活を変えようと決心するまで、親は本人の自主性に任せて見守る。