不登校の生徒たちにとって、その原因は「人間関係」による悩みによるところが大きいと言われています。
具体的に、人間関係で悩む理由として、何が挙げられるでしょうか?
ここでは、その5つの理由について、説明していきます。
目次
個人の性格に起因する、2つの理由
不登校の生徒たちにとって、人間関係で悩む5つの理由のうち、その2つは個人の性格に起因します。
以下にその2つの理由について説明します。
(1)内向的な性格に起因するから
不登校の生徒が、人間関係に悩む大きな理由の一つに「内向的な性格」が挙げられます。
内気でおとなしく、家族や特定の友達以外とは上手く付き合えない点や、自分の意思を言葉で表すといった、自己表現が大変苦手な点が挙げられます。
それゆえ悪意を持ったクラスメートからつけ込まれ、いじめなどのターゲットになりやすい傾向にあります。
(2)わがままな性格に起因するから
わがままで自己中心的な性格は、協調性に欠けるゆえに、クラスメートや教師とのトラブルも多く、人間関係がうまくいかないことがほとんどです。
その中でもプライドが高く、周囲と妥協ができない生徒ほど、摩擦や軋轢が多く、周囲から孤立する恐れがあります。
不器用さやマイナス指向に起因する、3つの理由
生きるのに不器用であったり、心のベクトルがマイナスに働いたりしがちな人は、やはり人間関係には苦労することが多い傾向にあります。
次に、その3つの理由について説明します。
(3)融通が利かず、人との距離感が分からないから
不登校の生徒の中には、こっそりと悪いことやルール違反をするクラスメートを見て、彼らと当たり障りなく距離を取ることができない子たちもいます。
彼らに対して真っ向から非難することがあるため、その遺恨から、彼らとの人間関係が悪くなり、孤立の方向へと誘導させられてしまうことが起こりえます。
また、クラスメートと自分との間の距離感が分からず、その距離感に見合わない態度や、過剰に無礼な態度を取ってしまうという子も中にはいます。
うまく人間関係をコントロールできない生徒ほど、学校でのそれに悩み苦しむ状況に陥ります。
(4)ネガティブ指向だから
自分の力で努力して成功した体験がない生徒はもちろん、何をしても不安になりがちな生徒や悲観的な考えを持つ生徒は、物事に対して消極的になる傾向にあります。
積極的な生徒たちとの人間関係は、例えば体育の球技のようなチームスポーツや学校行事において噛み合わないことが多く、それをきっかけに不登校になることがあります。
(5)自意識過剰だから
自分がクラスメートからどのように見られているか気になるのは、学校に通う年代なら一様に見られる傾向ではあります。
しかし、それが過剰に出ると、当事者にとって非常に大きなストレスとなることがあります。
特にプライドが高い性格や完璧主義的な性格の子は、遅刻や忘れ物といった、ちょっとしたミスでさえもクラスメートの目が気になるため、思い詰めて情緒不安定になりやすく、最終的には不登校になってしまうことがあります。
まとめ
不登校の生徒が人間関係で悩む理由として、以下の5つが挙げられます。
(1)内向的な性格に起因するから
(2)わがままな性格に起因するから
(3)融通が利かず、人との距離感が分からないから
(4)ネガティブ指向だから
(5)自意識過剰だから
心のベクトルが内向きあるいはネガティブな傾向を持った生徒や、対人スキルを学ぶ機会を得られなかった生徒たちが、人間関係で悩む傾向にあると言ってもよいでしょう。