不登校と一言で言っても、長期に学校に行けない状態が続いている児童生徒がいる一方、日によっては登校できるという児童生徒もいます。
不登校の理由も人によって様々ですが、不登校とはどういう状態を指すのかについて、はっきりした定義はあるのでしょうか。
不登校とはどういう状態のことを言うのか、文部科学省の決めた定義とその詳しい内容についてまとめました。
目次
文部科学省で定められている不登校の定義とは
不登校とは、文部科学省では次のように定義しています。
不登校とは
①何らかの心理的、情緒的、身体的あるいは社会的要因・背景が原因にある。
②①により、登校しない、あるいはしたくともできない状況にあるために、年間30日以上欠席した者。
③病気や経済的な理由による者は除く。
つまり、病気などの物理的に学校に行けない理由がないのに、年間30日以上学校を休んでいる者を不登校児童生徒としています。
不登校の児童生徒が朝に訴えることが多い、腹痛や頭痛といった体調不良は、心理的なものが要因と考えられます。
欠席の日数について
年間30日以上の欠席となっていますので、続けて長期に休んでいる児童生徒だけでなく、学校に行けたり行けなかったりの場合も当てはまります。
インフルエンザなどによる出席停止は欠席に含みませんが、全く登校しない期間が続いている間にインフルエンザにかかっても、出席停止扱いにはなりません。
文部科学省があげる不登校に多い要因ときっかけ
文部科学省では、不登校の理由を「何らかの心理的、情緒的、身体的あるいは社会的要因・背景」としていますが、具体的には以下のことを指しています。
また、根本的な原因とは別に、不登校になる直接のきっかけとして多いものについて以下のものをあげています。
心理的、情緒的、身体的あるいは社会的要因とは?
不登校の要因として、不安など情緒的混乱、無気力、あそびや非行、学習障害や多動性障害などをあげています。
また、授業についていけないといった学習面での要因や、家庭不和や親の虐待といった家庭の要因もあげられます。
直接のきっかけで多いのは?
不登校の直接のきっかけになることとしては、学校での人間関係や規則になじめないなどの学校生活に起因しているものが一番多くなっています。
次いで、病気による長期欠席といったことが原因の本人に起因するもの、家庭不和や親子関係などの家庭に起因するものの順で多いとしています。
不登校の定義と多くみられる要因やきっかけについてのまとめ
不登校とは
①何らかの心理的、情緒的、身体的あるいは社会的要因・背景が理由にある。
②①により、登校しない、あるいはしたくともできない状況にあるために、年間30日以上欠席した者。
③病気や経済的な理由による者は除く。
欠席の日数について
・不登校とは、続けて長期に休んでいる児童生徒だけでなく、学校に行けたり行けなかったりで年間30日以上の欠席がある場合も当てはまる。
・インフルエンザなどによる出席停止は欠席に含まないが、全く登校しない期間が続いている間にインフルエンザにかかっても、出席停止扱いにはならない。
心理的、情緒的、身体的あるいは社会的要因とは?
・不安など情緒的混乱、無気力、あそびや非行、学習障害や多動性障害など。
・授業についていけないといった学習面での要因、家庭不和や親の虐待といった家庭の要因。
直接のきっかけで多いのは?
・学校での人間関係や規則になじめないなどの学校生活に起因しているものが一番多い。
・二番目に病気による長期欠席といったことが原因の本人に起因するもの、三番目に家庭不和や親子関係などの家庭に起因するものが多い。