不登校の初期から回復までの道のりは、本人の心理状態の変化をもとに5段階に分けられます。
不登校の子が今どの段階にいて、どのような状態にあるのかを知ることで適切な対応ができ、早期解決に役立ちます。
不登校の子がたどる5段階の状態とそれぞれの段階での適切な対応についてまとめました。
目次
初期の2段階の心理状態と早期解決につながる家庭での対処法
不登校を早期に解決するには、不登校の5段階のうち、初期の2つの段階での適切な対応が重要です。
第1段階(不登校初期)
学校へはなんとか行っているものの、朝の登校時間になると腹痛などの体調不良を訴えたりして、学校へ行きたくない様子がうかがえます。
今まで朝ひとりで起きられていた子がなかなか布団から出てこなくなったり、玄関で座り込んでいつまでもグズグズしていることもあります。
第2段階(混乱期)
第一段階を経て完全に学校へ行けなくなってしまい、昼夜逆転やゲームに没頭するなどの生活が始まります。
学校へ行かないことに罪悪感を感じていて、暴力や暴言といった行動に出ることもあり、精神的に不安定な時期です。
この段階での対処法は?
この時期に必要なのは「心と体を休ませること」で、親が学校へ行かないことに理解を示して、本人が安心して休養できるようにしてあげることが大切です。
無理に学校へ行かせたり、理由を無理に聞いたりすることは逆効果で、本人の元気が回復して心が安定するまでは、辛抱強く見守る姿勢が大事です。
完全な不登校から学校復帰に至るまでの段階と家庭での対処法
不登校の5段階のうち、完全に不登校になってから学校復帰に至るまでには3つの段階があり、段階に応じた対処法は次のようになります。
第3段階(安定期)
次第に心の元気が回復してくる時期で、ゲームなどの好きな事だけをして遊んでいるように見えますが、学校のことも気になり始めています。
本人の口から「暇だ」といった言葉が出るようになったら、家事を手伝ってもらったり、家族で出かけて体を動かすといった活動を少しずつ勧めてみます。
第4段階(葛藤期)
将来についての不安を感じて焦り始める時期で、フリースクールなどの学校外の施設に通い始めたり、家族以外の人と交流できるようになります。
親は学校以外の通える施設のことを話してみたり、本人の気持ちを尊重しつつ、一歩踏み出すための選択肢を提示してあげると助けになります。
第5段階(回復期)
自分から学校の話をしはじめたり、学校や友達の様子を気にし始める時期で、新学期のなどをきっかけに自分から登校し始めることもあります。
学校復帰に向けて本人と話し合いもできるようになりますが、本人の自主性を一番に考え、親は復帰を焦らずに本人が望むサポートに徹するようにします。
不登校の5段階、段階別の子どもの心理と家庭での対処法まとめ
第1段階(不登校初期)
・学校へはなんとか行っているものの、朝寝坊したり、体調不良を訴えたりして、学校へ行きたくない様子がうかがえる。
第2段階(混乱期)
・完全に学校へ行けなくなって、昼夜逆転やゲームに没頭するなどの生活が始まり、暴力や暴言といった行動に出ることもあり、精神的に不安定な時期。
第1、第2段階の対処法
・親が学校へ行かないことに理解を示して、本人が安心して休養できるようにしてあげることが大切で、無理に登校させたり理由を聞いたりしないようにする。
第3段階(安定期)
・次第に心の元気が回復してくる時期で、ゲームなどの好きな事だけをして遊んでいるように見えるが、学校のことも気になり始めている。
・本人の口から「暇だ」といった言葉が出るようになったら、家事を手伝ってもらったり、家族で出かけて体を動かすといった活動を少しずつ勧めてみる。
第4段階(葛藤期)
・将来についての不安を感じて焦り始める時期で、フリースクールなどの学校外の施設に通い始めたり、家族以外の人と交流できるようになる。
・親は学校以外の通える施設のことを話してみたり、本人の気持ちを尊重しつつ、一歩踏み出すための選択肢を提示してあげると助けになる。
第5段階(回復期)
・自分から学校の話をしはじめたり、学校や友達の様子を気にし始める時期で、新学期のなどをきっかけに自分から登校し始めることもある。
・学校復帰に向けて本人と話し合いもできるようになるが、本人の自主性を一番に考え、親は復帰を焦らずに本人が望むサポートに徹する。