高校生の不登校が続く場合に、環境を変えて新たなスタートを切る選択肢の一つとして海外留学があります。
不登校への偏見が少ない海外でのびのび生活できる一方、日本への進学はできるのかなど、不安な点もあります。
不登校の高校生が留学した場合に、その後の進学先や進路にはどんな可能性があるのかについてまとめました。
目次
不登校の高校生の2通りの留学の仕方と卒業資格の違いとは
不登校の高校生が留学する場合には、大きく分けて次の2つの方法があり、高校卒業の資格が得られるかに違いがでてきます。
日本の高校に在籍したまま留学する
日本の高校に在学したまま、海外の高校へ留学するやり方です。
高校によって条件が違いますが、海外の高校に通った分を在籍する高校の単位として認めてもらえる制度があります。
この制度は通信制の高校でも適用されるので、自分の在籍する高校はどのような決まりになっているのか確認してみましょう。
最終的に日本の高校の卒業資格が得られるので、留学後に日本で進学したい場合に有利です。
日本の高校を中退して留学する
すでに高校を中退している場合や、中退してから留学するやり方です。
留学先の高校によっては、日本の高校での成績などが必要な場合もありますが、不要の高校もあるので、中退していても留学は可能です。
この場合は、海外の高校を卒業することになるので、日本で通用する高校卒業の学歴は得ることができません。
海外の高校を卒業した場合でも日本の大学に進学できる?
不登校の高校生が中退して留学し、海外の高校を卒業した場合には、日本の学歴としては高校中退のままになります。
そのまま留学先で進学するなら問題ありませんが、帰国して日本で進学したい時には、次の方法があります。
特別枠のある大学を選ぶ
大学には、海外の高校を卒業した人のための特別枠を設けている大学もあります。
帰国子女特別入試などと呼ばれる制度で、日本の高校卒業資格がなくても、入学試験を受けることができます。
大学に入るのが比較的容易ですが、受けられる大学や学科が限られていたり、大学によって条件が違います。
高卒認定を受ける
高卒認定試験(高等学校卒業程度認定試験)を受けて合格すれば、日本の大学や専門学校に進学することができます。
その場合には、留学中から通信教育などで高卒認定試験の勉強をしておくことが大切です。
不登校の高校生が海外に留学した場合のその後の進路のまとめ
不登校の高校生が留学する場合の2通りの方法とは
日本の高校に在籍したまま留学
・海外の高校に通った分を在籍する高校の単位として認めてもらえる制度を利用して、日本の高校に在学したまま、海外の高校へ留学できる。
・最終的に日本の高校の卒業資格が得られるので、留学後に日本で進学したい場合に有利。
日本の高校を中退して留学
・すでに高校を中退している場合や、中退してから留学する場合でも、受け入れてくれる海外の学校はある。
・海外の高校を卒業することになるので、日本で通用する高校卒業の学歴は得ることができない。
海外の高校を卒業して日本で進学したい場合は?
特別枠のある大学を選ぶ
・海外の高校を卒業した人のための特別枠を設けている大学なら、日本の高校卒業資格がなくても、帰国子女特別入試などを受験することができる。
・大学に入るのが比較的容易だが、受けられる大学や学科が限られていたり、大学によって条件が違う。
高卒認定を受ける
・高卒認定試験(高等学校卒業程度認定試験)を受けて合格すれば、日本の大学や専門学校に進学できる。
・留学中から通信教育などで高卒認定試験の勉強をしておくことが大切。