不登校が再び増加傾向に!その裏にある2つの社会的な背景とは

不登校の小中学生の数は、平成20年頃から減少傾向にありましたが、平成25年からは再び増加に転じました。

不登校の原因は様々で、ひとつに特定できるものではありませんが、増加の背景にはいくつかの社会的な要因が考えられます。

近年不登校が増加している原因と考えられる、2つの社会的な背景について解説します。

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不登校が増加している原因その1、家庭や親子関係の変化

不登校が増加している背景には、次のような、家庭や親子関係の変化があります。

貧困家庭の増加や経済状況の悪化

長引く不況や雇用形態の変化で、安定した収入が得られない家庭が増え、以前に比べて貧困家庭で育つ子どもが増えてきました。

貧困は、学業不振やいじめなどの不登校の原因を生み出すことがあり、貧困と言うほど深刻でなくても、経済状況の悪化は子どもの教育や躾に少なからず影響を及ぼします。

ネグレクトなどの児童虐待の増加

厚生労働省の報告によれば、児童相談所における虐待の相談対応件数は、平成13年度は23,274件でしたが、平成26年度には88,931件に増えています。

児童虐待は、身体的・心理的虐待のほか、ネグレクト(育児放棄・怠慢など)で子どもを学校に通わせない親もおり、不登校の原因のひとつになっています。

虐待を受けた子どもは、情緒が不安定だったり、人間関係がうまく構築できない場合があり、それが不登校の原因になることがあります。

不登校が増加している原因その2、多様化よる価値観の変化

不登校が増加しているもう一つの背景には、ライフスタイルの多様化による、人々の価値観の変化があげられます。

学校に対する価値観の変化

ライフスタイルが多様化するとともに、職業や学歴などに対する価値観にも変化がみられるようになってきました。

一昔前のように、「学校に行かなければまともな人生を送れない」と考える人は少なくなり、学校へ行かないことへのハードルが下がってきたと言えます。

価値観の変化に対応できない学校制度

文部科学省は、不登校の対策のひとつとして、行きたいと思える魅力ある学校作りが必要だとの考えを示しています。

しかし現実には、ライフスタイルの多様化や価値観の変化に、充分に対応できているとは言いかねる状態です。

「脱ゆとり教育」として、学習内容や授業時間数が増やされており、学校5日制のなかで再び余裕のない学校生活になったことも不登校増加の一因と言えます。

不登校が増加している原因と考えられる2つの社会的な背景まとめ

家庭や親子関係の変化によるもの

・長引く不況や雇用形態の変化で、以前に比べて貧困家庭で育つ子どもが増え、学業不振やいじめなどの原因になっている。

・貧困と言うほど深刻でなくても、経済状況の悪化は子どもの教育や躾に少なからず影響を及ぼしている。

・児童虐待が増えており、身体的・心理的虐待のほか、ネグレクトで子どもを学校に通わせない親もおり、不登校の原因のひとつである。

・虐待を受けた子どもは、情緒が不安定だったり、人間関係がうまく構築できない場合があり、それが不登校の原因になることがある。

多様化よる価値観の変化によるもの

・ライフスタイルが多様化するとともに、人生のあり方や学歴などに対する価値観にも変化がみられるようになり、学校へ行かないことのハードルが低くなった。

・現在の学校制度では、ライフスタイルの多様化や価値観の変化に、充分に対応できているとは言いかねる状態で魅力が感じられない人もいる。

・「脱ゆとり教育」として、学習内容や授業時間数が増やされており、学校5日制のなかで再び余裕のない学校生活になったことも不登校増加の一因と言えます。

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