人間関係や学習の遅れが原因で不登校になった場合、真の原因として本人の発達障害が隠れていることがあります。
発達障害は生まれつきの脳機能性障害が原因で、広汎性発達障害、学習障害、注意欠陥多動性障害の3つに分類されます。
発達障害が、なぜ人間関係や学習面で問題を抱えやすいのかと、親ができる対応についてまとめました。
目次
発達障害が不登校の原因になりやすい理由とは
不登校の原因には、いじめなどの人間関係の問題や学習の遅れがありますが、発達障害をもつ子どもはそれらの問題を起こしやすい傾向があります。
学習面での問題
学習障害がある子どもは、計算や運動が極端に苦手だったり、人の話を理解する能力に問題があったりと、学習に困難を伴います。
注意欠陥多動性障害の場合には、長い時間じっとしていられなかったり、集中することが難しいために、学習面での問題がみられます。
知能の遅れは見られないため、本人の努力不足だと思われたり、性格や躾の問題だと誤解されやすい症状です。
人間関係での問題
広汎性発達障害のある子どもは、言葉の発達に遅れがみられたり、相手の気持ちにかまわず一方的に話し続けたりします。
また、興味や関心に偏りがあったり、一定の行動パターンや特定の物事に強くこだわったりする傾向もみられます。
そのため集団行動が困難だったり、他者とのコミュニケーションに問題を抱えやすく、周囲から浮いてしまいやすい特徴があります。
発達障害が原因で不登校になった時の対応について
では、不登校の原因が発達障害ではないかと思われる時、親はどのように対応したらいいのでしょうか。
専門家への相談
発達障害の子どもの子育てには、親の正しい理解と対応が必要で、そのためには専門医などの手助けが必要です。
地域の保健センターや児童相談所、発達障害者支援センターでは、発達障害に関する相談や専門機関の紹介をしてくれます。
本人や親が障害について理解する
学習障害などは専門家による特別な訓練が必要ですし、本人や親が発達障害について理解することで、不登校の原因になる困った問題を避けられる可能性があります。
一部のワークショップなどで行われるペアレントトレーニングは、発達障害の対応の仕方だけでなく、親の不安やストレスを解消するのにも役立ちます。
周囲に理解してもらう
本人の発達障害について、どんな特徴があってどんな対応が必要なのか、学校の先生やクラスメイトに理解してもらうことも大切です。
不登校で発達障害が原因の場合に取るべき対応
発達障害が不登校の原因になりやすい理由
学習面での問題
・学習障害がある子どもは、計算や運動が極端に苦手だったり、人の話を理解する能力に問題があったりと、学習に困難を伴う。
・注意欠陥多動性障害の場合には、長い時間じっとしていられなかったり、授業に集中することが難しい。
人間関係での問題
・言葉の遅れや相手の気持ちにかまわず一方的に話し続けるといった行動がみられ、他者とのコミュニケーションに困難を伴う。
・興味や関心に偏りがある、一定の行動パターンや特定の物事に強いこだわりがあるといった特徴があり、集団行動が苦手なことが多い。
発達障害が原因で不登校になった時の対応
・発達障害は親の正しい理解と対応が必要で、保健センター、児童相談所、発達障害者支援センターなどで相談や専門機関の紹介をしてくれる。
・本人や親が発達障害について理解し、専門的な訓練を受けることで、不登校の原因になる困った問題を避けられる可能性がある。
・発達障害の子育てや対応について学べるペアレントトレーニングは、親の不安やストレスを解消するのにも役立つ。
・本人の発達障害について、どんな特徴があってどんな対応が必要なのか、学校の先生やクラスメイトに理解してもらう努力をする。